2022年3月17日にDeNA TechCon 2022「Unlimited Expansion」にて、「あと何分?タクシーアプリ『GO』到着予測AIの社会実装まで」という内容で登壇を行いました。
本記事では登壇の内容を簡単に紹介します。
当日のスライド
スライドは前半と後半の2部構成となっております。
記事の最後にアーカイブ動画も掲載しているので、そちらもぜひご覧ください!
DeNA TechCon 2022「Unlimited Expansion」とは?
DeNA TechCon は、DeNA のエンジニアが業務で得た知見を発信することで社会の技術向上に貢献する目的で、2016年より開催している技術カンファレンスです。
Mobility Technologiesでは、タクシーアプリ『JapanTaxi』、『MOV』などの事業統合により、2020年4月から新体制でスタートしており、新体制ではDeNAから出向していただいているメンバーと共にタクシーアプリ「GO」をはじめとしたサービスやプロダクトを開発しております。
今回はその開発の中で得た技術的ナレッジを共有させていただきました。
先述の通り、発表は以下の2部構成となっております。
登壇者紹介
今回はこちらのメンバーが登壇しました。
- 佐藤 倫 (@rincha_sr)
- 齋藤智輝 (@tstomoki)
GOのETA利用とこれまで
第一部では、今回の大きなテーマである「到着予測時間(ETA)」のタクシーアプリ「GO」における定義や予測することの難しさについて説明しています。
また、事業統合前後においてそれぞれのアプリ開発チームで行っていた到着予測AIについて以下の点でどのような特徴があったのかについて詳細に説明しています。
- ETAの安定性
- 新規エリアへの導入難易度
- インフラコスト
- 運用の容易さ, etc.
内製ETAエンジン「Kamina」の紹介
第二部では、第一部で取り上げたそれぞれの到着予測AIの短所を補い合う形で開発した内製ETAエンジン「Kamina」についてより技術的な内容に踏み込んで説明しています。
「Kamina」を開発してから実際にサービスへの組み込み・運用・評価を行うまでの他、以下についても詳細に説明しております。
アーカイブ動画
今回以下のような非常に多くの質問や感想をいただきました。ありがとうございました。
- 通り過ぎ問題の解決法について、大まかにはいくつかのルートに対するETAの平均を取るようなアプローチなのか?
- 高速化における有向グラフの最適化はどのように行ったのか?
- 省メモリ化の過程でのデータ構造はどのようなものなのか?
- Flask ⇒ FastAPI移行の一番のメリットとは何なのか?
- リアルタイムな需要への対応を行うためのボトルネックは何か?
- どのような特徴量が有効だったのか?
- 都心部でのGPS精度の限界はどの程度なのか?
- 最短経路ではなく通りやすい経路で探索するためのエッジ重みはどのように計算するのか?
アーカイブ動画の中では上記の内容についても一部口頭で説明をしていますのでぜひ視聴いただければと思います。