2020/11/3 ~ 2020/11/06 にかけて開催された ACM SIGSPATIAL 2020 (28th ACM SIGSPATIAL International Conference on Advances in Geographic Information Systems) にAI技術開発部 アルゴリズムグループの 高橋 と 齋藤 が参加しましたので論文紹介とあわせて報告します。
なお、本記事は高橋、齋藤の共著となります。
はじめに
ACM SIGSPATIALとは地理情報システムを主とした国際会議です。
(学会ホームページ)
昨年齋藤が参加した際の報告はこちら
昨年の段階では北京で開催予定だったのですがCOVID-19の影響によりフルリモートでの開催となりました。
学会概要・論文紹介 (齋藤)
齋藤からは以下の内容について紹介させていただければと思います。
- 学会全体概要
- 統計・傾向
- 論文紹介 + GIS CUP
簡単に概要を説明させてき、より詳細な内容は Mobility Technologies と DeNA が合同で行っている技術共有会のスライドをご参照頂ければと思います。
全体概要
アメリカ時間(PST)での開催だったため時差はあったものの、発表動画や論文リンクなどが充実していてとても便利でした。
(進行時の録画も公開されるのと、専用のSlackグループが用意されていたことで発表者とも直接連絡できるため、無理して現地時間で参加する必要もありませんでした)
懇親用にgather.townのスペースも用意されていて参加者やスポンサーなどともコンタクトが取りやすい環境となっていました。
統計傾向
採択率は例年通り20%程度を維持しており、数あるカンファレンスの中でも高難易度となっており論文の品質は非常に高いのかと思います。
論文紹介 + GIS CUP
技術共有会での発表資料には、
- 齋藤が特に興味を持った論文
- Is Reinforcement Learning the Choice of Human Learners? A Case Study of Taxi Drivers
- (NYのタクシー乗務員の学習方法と機械学習の類似性についての論文)
- Estimation of Road Transverse Slope Using Crowd-Sourced Data from Smartphones
- (車両内に固定したスマートフォンからカーブ時の車両傾斜角を正確に予測する論文)
- Optimizing Onsite Food Services at Scale
- (大規模施設におけるフードサービスの効率化についての論文)
- Is Reinforcement Learning the Choice of Human Learners? A Case Study of Taxi Drivers
- 学会で開催されていたGIS CUPの概要と各シナリオの優勝手法
- Agent utilization scenario
- Customer/Resource experience scenario
について概要をまとめておりますので是非ご確認ください。
技術共有会での発表資料はこちら
https://www.slideshare.net/tomokis2/sigspatial-2020
論文紹介(高橋)
高橋からは、海外のライドシェア会社の論文2本とその他興味のあった論文2本のサマリを紹介します。
- Grab-Posisi-L: A Labelled GPS Trajectory Dataset for Map Matching in Southeast Asia
- マップマッチの正解データを作成・公開
- Spatio-Temporal Hierarchical Adaptive Dispatching for Ridesharing Systems
- 相乗りサービスにおいて注文のプーリング間隔を調整して利益を最大化
- Succinct Trit-array Trie for Scalable Trajectory Similarity Search
- LSHとTrieを使って類似経路検索を高速化・省メモリ化
- Highly Efficient and Scalable Multi-hop Ride-sharing
- 乗り継ぎ式の相乗りサービスの取り組み
技術共有会での発表資料はこちら
おわりに
Mobility Technologiesにおいて、非常に重要な位置情報データやセンサデータを用いた予測モデルや最適化問題の扱いなどはかなり参考になり、今回の学会参加も最先端の応用例などに触れる非常に良い経験になりました。
気になった論文などがありましたら、発表動画などのコンテンツも充実していますので是非調べてみていただけたらと思います!
今後も情報発信なども含め、このような機会があれば積極的に参加・報告していきます!
Mobility Technologies では共に日本のモビリティを進化させていくData Scientist / Data Analyst を募集しています。
一緒に働くメンバーも優秀で自分の能力を高めるチャンスにもなります!
少しでも興味がある方や話を聞いてみたいという方は、是非募集ページからご相談ください!