Google I/O 2019に参加しました

💁🏻 ※本記事は Mobility Technologies の前身である JapanTaxi 時代に公開していたもので、記事中での会社やサービスに関する記述は公開当時のものです。

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先日アメリカで開催されたGoogle I/Oに参加してきたので、初参加の目線で気になったセッションを紹介していきます。

be helpful for everyone

keynoteGoogleのゴールとして提示されていたのは、

Building a more helpful Google for everyone

というものでした。

keynoteで描かれていたのは、以下のような世界でした。

  • 文字画像の翻訳・読み上げ機能で、文字の読めない人も一人で自由に生活ができるようになる
  • 耳の聞こえない人、発話がしにくい人でも、テキストを介して電話応対ができるようになる
  • 発話に困難がある(他人が聞き取りにくい)、もしくは発語ができない人の音声や表情を学習してテキスト化することで、コミュニケーションをとることができるようになる

everyone“の意図しているところが推し量られます。これ以外にも検索結果をARとして表示したり、自動でwebサイトのフォームに入力する機能などが紹介されていました。

他の方も書かれていましたが、今年のkeynoteは「革新的なテクノロジーの発表!」というよりは、「Googleの描く未来に向かって着実に歩を進めてるよ」といった印象でした。

セッション紹介

以下、気になったセッションを紹介していきます。個人的に興味があったモビリティとスマートスピーカーのセッションについて話します。

Android for Cars

セッション:What’s New with Android for Cars

What’s New with Android for Carsという車載Androidを紹介するセッションです。

Android for Cars には以下の2つがあります。

デモを見ると違いがわかりやすいです。

Android Automotive OS

Android Auto

車向けOSを開発するあたっては、従来の車載システムと親和性の高い配色にする(灰色〜黒を中心にする)、あくまでドライバーのメインの注意はフロントガラスにあるので2番手らしいデザイン・機能にするなどといったことを意識しているそうです。

また、ドライバーの集中を乱さないために、プッシュ通知などの機能は採用していないという話もありました。

初めてAndroid Automotive OSを搭載した車として開発中の車、Polestar 2試乗会も会場内で行われていました。2020年に発売予定だそうです。

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会場内で展示されていたPolestar 2 。乗れる。

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Google Assistant, Google Maps, Google Play Storeが搭載されているらしい

デモでは、音声での目的地設定、EV充電ステーションを経由した場合の想定到着時刻や電池残量表示などを見せてもらいました。

Android Automotive OSは車内システムとも連動しているようで、エアコンの温度を調整したり、窓を開け閉めしたりもできるという話でした。

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タイヤもかっこいい

Actions on Google

Google Assistantに関するセッションは2つ見てきました。

少しややこしいのですが、Amazon Alexaと比較すると、AlexaがGoogle Assistant, Alexa SkillsがActions on Googleということになります。

AmazonGoogleも、音声のみ/画面つきスピーカーを出していますが、決定的に異なるのは、Actions on Googleスマートフォン上で動作することを強く意識しているという点です。

Alexaなどのスマートスピーカーではスキルを開くためにスピーカーに呼びかけるイメージが強いのですがが、Actions on Googleは一連の動作の中で呼び出されるもの、という印象を受けました。

例えば、起床時・出勤時・帰宅時などのルーティーンを設定する機能があるのですが、その1つとしてActionsを呼び出すことができます。

ルーティーンは自分で設定することができ、例えば私の場合は寝る前の習慣であるストレッチ動画を見るために、自動でYouTubeを開くように設定できます。

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bedtimeと話しかけるとルーティーン起動。アラーム設定時刻を訊かれる。

他にも起床時(“Good morning”)や通勤時(“Commuting to work”)には天気予報、今日の予定、道路の混雑状況など、さまざまなアクションを設定することができます。

技術系以外のセッション

Google I/Oでは技術系以外のセッションも行われていました。特に気になったものを紹介します。

著名人のセッション

行って初めて知ったのですが、テック業界以外の人のセッションもあるようでした。特に人気があった(長蛇の列ができていた)のが、宇宙飛行士Mae Jemison氏、そして社会活動家のBaratunde Thurston氏のセッションでした。

Mae Jemison氏のセッション

Baratunde Thurston氏のセッション

こうしたテック業界以外の人のセッションがあるのもGoogle I/Oの面白さだと感じました。

マインドフルネスのワークショップ

ただ聞く形式のセッションだけでなく、参加型のワークショップもありました。中でも面白そうだったのが、マインドフルネスのワークショップです。

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Googleがマインドフルネスを実践している、という話は以前から聞いていたので、まさにそのGoogle自身が行うマインドフルネスワークショップというのはとても気になります。(気づいたのが終わったあとで行けず…残念)

セッションだけでなくワークショップなどにも参加できるのは、現地ならではの楽しみ方ですね。(セッションスケジュールは事前にしっかり確認しておくことをおすすめします…!)

Google I/OのセッションはYouTubeに上がっているので、気になるものがあればぜひ見てみてください。

Google I/O セッションのプレイリスト

以上、Google I/O 2019のレポートでした。