チームで生成AI勉強会を半年間やってみた話

こんにちは。データプラットフォームグループの牧瀬です。今回は、チームで生成AI勉強会を実施した話を紹介します。

本記事は GO Inc. Advent Calendar 2025 の 13日目の記事です。

どういうチームか / チーム内勉強会

我々のチームはデータプラットフォームグループという名称です。 名前の印象とは異なり、いわゆるデータ基盤(分析基盤)の開発、運用から、諸々の機械学習基盤、機械学習を利用したサービス、 比較的タクシー配車に近い所のサービスまで、幅広く手がけています。

我々のチームでは、その時々でやり方を変えながら、場合によってはメンバーの入れ替わりもありながら、細々と勉強会を続けてきました。 トピックとしてはメンバー間の情報共有、例えば自分が担当したプロジェクトの概要やアーキテクチャ、利用技術について話したり、 ツールや一般的なプログラミングの技術について話す、というものが多かったです。

人数が少なく、各々の担当分野が異なるため、勉強会はメンバー間での情報共有を行う貴重な機会となっています。

なぜ生成AI勉強会?

そんな折、今回の勉強会を始めた 2025年6月頃、いや、もっと前からですが、生成AI技術、特に生成AIコーディングの技術が急速に発展してきました。 ほぼ毎週・毎日のレベルで何かしら新しい技術が発表されており、気にはなりつつも、 個人のレベルでしっかり情報を追うのがやや大変だな、と感じる状況になっていました。 チーム内でもそういった声がありました。

普段の業務では、生成AIチャットや GitHub Copilot の利用などは行われていますが、(メンバーにも依りますが)充分活用しているとは言えず、そのあたりの強化も課題でした。

そこでこの半年の勉強会のテーマを、今までとは趣向を変え、(生成)AI縛りの勉強会ということにして、 半年間、チーム全体で(生成)AIの動向を追ってみることにしました。 ある程度集中的に動向を追うことで、現状にキャッチアップする、というのが主な目的です。

進め方を考える

今まで勉強会をやってきて、いくつか課題を認識しており、

  • 1. 資料を準備する時間がない
  • 2. 勉強会の中で、ある程度議論もしたい

といったものがありました。1番目については今までもしばしば問題になっていたのですが、今回特に、時間の無い中、不慣れな事を勉強するので、何か工夫が必要と感じました。

そこで Gemini を壁打ち相手に、勉強会の資料を準備することのハードルの高さを軽減するにはどうしたらよいか相談してみました。 Gemini の回答はかなり参考になるものでしたが、そのまま適用しづらいものもあったため、私の方で添削し、最終的に、以下のルールを決めました。

  • スライド非推奨
    • Google Docs / Confluence / メモ帳 などに箇条書き or
    • 実際のコードをエディタで見せながら解説する or
    • Miro などにお絵描きしながら話す
  • 他人と被ってもいい
    • 例えば、複数人が「Claude Code 試してみた」の話をしても良い
    • 人によって観点が違うので、意味がある
  • うまくいかなかった話でもいい
    • 試してみた結果、うまくいかなかった場合に、発表をやめなくていい
    • うまくいかなかった結果を共有することにも価値がある
  • 他人のふんどしを借りてもいい
    • 最近のトレンド紹介や他社の技術ブログの記事紹介でも全然OK

なお、Gemini 先生が回答の最後に良い事を言っていました。

大切なのは、完璧な発表をすることではなく、チームとして学びを共有する習慣を続けることです。

また、2番目の項目については、発表でフルに時間を使ってしまうと、理解が深まりづらいという課題でしたが、 今回は発表自体を 15分程度に抑え、残り 15分を議論の時間とすることにしました。

どんな発表が行われたか

発表のタイトルだけ抜き出すと、以下になります。内容は基礎技術から、トレンド技術紹介、試してみた、他社記事紹介など多岐に渡りました。

エディタ型からCLI型・自律型へと多様化するコーディングエージェント
VS Code Update for GitHub Copilot
Vibe Coding 対 Agentic Coding: AIソフトウェア開発の未来
メルカリの社内生成AI活用を支える「Socrates」「Basic Tables」の紹介
AI IDE Kiro を紹介します
MCPの軽い紹介
Cursorの感想 
GitHub Copilot Coding Agent 紹介
MCP ServerのContext7とSerenaを見てみた
最近気になった技術記事・ツール紹介
モノタロウでの生成AI活用の事例紹介
MCP Server Serena について気になる部分を調べてみた
Retrieval Augmented Generationその他のコンテキスト拡張方法の軽い紹介
生成AIの最新情報のキャッチアップは「シンギュラリティサロン」がおすすめ
Gemini in BigQuery を浅く広く学習した話
Google Agent Development Kit (ADK) ちょっとだけ入門
講演『Issue, Pull-request, GitHub Copilotによる「普通」の一人チーム開発』の紹介
最近気になった技術記事の紹介
google adk + streamlit + bigqueryのサンプルページを作ってみた
生成AIをうまく動かすためにやっていることを考察する

振り返り

半年間の勉強会を終えた後、最後の回で、振り返り会をしました。そこで挙げられたコメントを紹介します。

まず、良かった点として、

  • 資料を​作らなくとも​OKと​いうのが、​継続する​ために​良いルールだなと​思いました
  • 生成AIの​知識を​知る・​使うとっかかりに​なって​良かった
  • 定期的に​AIの​最新技術を​調べる​機会に​なり、​幅広い​テーマにも​触れる​ことが​できたので​認識度が​本当に​上がりました
  • 技術の​紹介だけでなく、​トレンドキャッチアップの​仕方や、​外部情報ソースを​どう​取り​入れているかの​雑談も​有益だった

などの意見が挙げられました。一方で、反省点としては、

  • 情報収集になったが、​実践して​行動が​変わる​ところまではなかなか​繋がらなかった
  • 記事紹介では​浅い​話と​なってしまいが​ちで、​どこまで​実践に​役立ったか?と​いう​点は​振り返る​必要が​ありそう

と、実践に繋げられなかったという点が多く挙がりました。この点は今回トレードオフではあり、キャッチアップを優先し、ライトな勉強会としたためやむない面もありましたが、 この反省を踏まえて、今後は実務の事例紹介やハンズオン会・もくもく会の開催などで実践も補いたい、といった意見が出ました。

まとめ

データプラットフォームグループチームで半年間、生成AI勉強会を行いました。進め方を工夫し、 無事半年間続けることができ、キャッチアップの目的はある程度果たせたと考えています。 今後はキャッチアップを続けつつ、インプットと実践の両輪を回して行けたら良いと考えています。